7月31日レジデントデイについて感想を報告します!
今回のレジデイのテーマは臨床倫理、カリウム、レジリエンスとてんこ盛りでした。
1コマ目は臨床倫理について。豊田地域医療センター病棟部門長の平嶋先生にお話いただきました。
医学的妥当性に沿って診療を進める医師と、患者さんの考え方は必ずしも一致しません。よって日々の診療において、医学的適応と患者さんの意向やQOLは対立しがちな部分であります。
しかし医療は医療者、患者の双方がいて初めて成り立つものであり、両者のすり合わせが必須になります。
そこで活躍するのが臨床倫理です。
今回は具体的事例を元に4分割表(患者の状況を,医学的適応,患者の意向,QOL,周囲の状況の4つに区分して問題点を抽出する表のこと)を用いてディスカッションを行いました。4分割表を用いて整理することにより、どこに対立構造が生まれているのか、何がポイントなのか、といったことが明確化されるのが体感できました。
2コマ目はカリウムについて。専攻医2年目の伊藤先生にお話いただきました。
電解質の中でも問題となりやすいカリウムについて、血中濃度を規定する要素、高カリウム血症、低カリウム血症の3つに分けて講義を受けました。
個人的には特に治療の部分で、把握できていなかった治療法・薬剤の使い分けなどを学ぶことができ、実臨床にどんどん活かしていこうと思いました。
毎回伊藤先生の講義では、しっかりとした医学的な背景知識とともに臨床にすぐ使えるノウハウを伝授して下さり、とても勉強になっています。
3コマ目はレジリエンスについて。レジデイの長、豊岡先生からお話いただきました。
レジリエンスは、僕の中で聞いたことあるけどよく理解できていないワードリストの一つでした。
正体は「困難を乗り越え回復する力」。それも困難に対して逃げることなく、しっかりと向き合って乗り越える力のことをいいます。
総合診療は扱う分野が広い分、どんどん新しいものに触れる機会があります。
時には困難に遭遇し凹んでしまうことも多いでしょう。その時にその困難をなんとなくやり過ごして忘れてしまうのか、しっかり向き合って克服するのかの違いが、長期的な知識・経験の幅広さ・深さや、それこそ「自分はこの問題に向き合って克服できるんだ」という自己効力感につながってきます。
レジデントデイではこのように医学、倫理学、心理学に至るまで、幅広いテーマを扱っています!
文責 S1 瀧野