5月15日のレジデイの様子をお伝えます。
普段の行動を変えるって難しいですよね。
なぜ、人は変われないのでしょうか?
どのようにしたら、人は変われるのでしょうか?
そんな疑問に対して、北山先生に代わり豊岡先生から「行動変容」についてレクチャーをいただきました。
人の変化の過程をモデル化したものが「段階的変容モデル」であり、無関心期→関心期→準備期→実行期→維持期の段階があるとされています。我々が患者と対峙する場合は患者がどの段階にいるのかを正確に把握することがまず大事になります。
無関心期では、患者側の問題意識が低いため、積極的に説得するのは逆効果であり、まずは医学的な情報提供をメインに行う必要があります。
関心期以降では、「重要度・自信度モデル」で患者の状態を把握することが有用です。このモデルでは、行動変容を起こすために必要な重要度と自信度を患者に質問しながら確認し、目の前の患者が段階的変容モデルの中のどの段階にいるのかを患者と共有していきます。その質問の仕方には数々のテクニックがありますが、まずその人に自身の「両価性」を認識させてあげることが重要です。「両価性」とは、行動を変えるメリットと行動を変えないメリットへの認識が混在している状態のことです。その両方にメリットを感じてはいるものの、変容を求める上ではそこに矛盾が存在するはずです。その矛盾を言語化し、認識を拡大させてあげること、これこそが変容の初歩に必要な「動機付け」であると学ぶことができました。
レジデイの後半では医師役と患者役に分かれて患者の行動変容を促すロールプレイを行いました。先述した数々の質問のテクニックの中でも、患者の感じている重要度や自信度について10段階でスコアリングしていく質問方法は、定性的な価値観や考えを定量的にする質問であり、行動変容を促すために有用な質問であることが患者役をすることで感じることができました。
私はレクチャーを受けた翌日の外来で早速習ったテクニックをいくつか試してみた結果、患者の気持ちを前向きにさせて行動変容を促すことができ、学ぶことの重要性を再確認することができました。
文責 S1 磯部