10/2のレジデントデイでは、入院期間を短縮するための「退院調整」に焦点を当て、高齢者医療について学びました。高齢者の診療は、単に疾患を治療するだけでなく、身体機能の維持やせん妄の予防、さらには退院後の生活の質を考慮する必要があります。これが高齢者医療の難しさであり、うまく退院までの流れを組めたときの達成感はかなり大きいです。
今回の講義では、以前に学んだ「DEEP-IN」フレームワークを用いた高齢者の包括的なアプローチ方法を使用しました。このフレームワークを用いながら、以下のような高齢者が抱える様々な問題について学びを深めることができました。
・認知症・抑うつ・せん妄の評価
・多剤服用(ポリファーマシー)の解消
・視力や聴力の確認
・ADL(活動日常生活)と転倒リスクの評価
・排尿障害や便秘への介入
・睡眠の質の改善
・栄養状態の確認
これらの要素を総合的に考慮することは、入院中のリスクを下げるだけでなく、退院後の生活の質を向上させることにつながると思います。このような一見細かく見える配慮をしていくことで、患者さんが無事に自宅での生活に戻れるような体制を整えることができることを改めて実感できました。
今回のグループワークでは、高齢者に投与する際に注意すべき薬剤に対して語呂合わせを作り、チームで共有しました。また、せん妄予防に向けた具体的な対策についても活発な議論が行われました。みんなで議論し共有することによって、学びの多い時間を共有でき、とても有意義でした。引き続き、私たち医療従事者ができる限りのサポートを提供し、患者さんに寄り添ったケアを実践していきたいと思います!
文責 S1 磯部